NFTアートが売れない人の大きな問題点 | 売れるためのポイント紹介

NFTアート売れない
本記事のポイント
  • NFTアートが売れないのは9つの原因がある
  • NFTアートを売るためには認知度向上が重要
  • 人気NFTアートが売れているポイントはマーケティングにある

2021年から現在にかけてNFT市場は大きな盛り上がりを見せており、新しくNFTアートを始めて大きな利益を出している人も出てきています。小学生が夏休みの自由研究で作成した絵が380万円で落札されたという驚きのニュースもあったほどです。

このような流れに乗るために、NFTアートを作成してみたものの「全く売れない」という方も多いのではないでしょうか。

本記事では、

  • NFTアートが売れない原因
  • NFTアートを売るためのポイント
  • 売れている参考にすべきNFTプロジェクト

など、NFTアートが売れない方の問題点や解決方法についてまとめています。詳細をご覧ください。

本記事の信頼性

筆者は2017年から暗号資産(仮想通貨)投資を行っており、NFTアートの取引で120ETHの利益を生み出した経験があります。OpenseaやLooksrareをはじめとした複数のNFTマーケットプレイスの利用経験、実際のNFT売買における実体験をもとに本記事を執筆しています。

目次

NFTアートが売れない理由・原因

認知度が足りない

一般人が制作したNFTアート作品は、販売していること自体を認識している人が少ないのでそもそも売れる可能性が低いです。

例えば、クレープ屋を開業しても、誰もその店のことを知らなければお客さんは来ませんよね。皆さんもクレープ屋を探すときはInstagramや食べログなどで検索することが多いと思います。

ブログやソーシャルメディアなどを通じて、積極的にNFTアートを発信し、認知度を高めてください。

トレンドに沿っていない

残念ながら作りたいもののNFTアート作品を作るだけでは、売上は保証されません。なぜなら、売れるNFTアートにはトレンドがあり、ある一定のカテゴリーのNFTアートだけが売れているわけではないからです。

現在売れているNFTアートの特徴としては以下の点が挙げられます。

売れる傾向にあるNFTアートの特徴
  • ドット絵/ピクセルアート
  • かわいい女の子
  • シュールな動物の絵
  • SNSのプロフィール画像 (PFP) にしやすい/している人が多い
  • ジェネラティブコレクティブ
  • 保有することで特典がもらえる

作品の販売機会を最大化するためには、NFTを作成する際にトレンド動向を考慮することが重要です。売れ筋のNFTアートを観察し、そのセールスポイントをうまく自分の作品に取り入れることで、成功の可能性を最大限に高めることが可能となります。

マーケティング (宣伝) が足りない

NFTアートを販売する場合、ブログやTwitter、YouTubeなどのSNSでの宣伝が欠かせません。しかし、日本人は特に積極的な宣伝に消極的なため、宣伝がおろそかになっているケースも少なくありません。

SNSなどで頻繁にコレクションを露出することで、徐々に知名度が上がり、やがて購入してくれる人が出てきます。これは単純接触効果と呼ばれるもので、人はよく見るものを好む傾向があるからです。

宣伝が中途半端だと、売れる確率は非常に低くなります。NFTのアートは積極的に宣伝し、魅力を伝えるようにしましょう。

価格が適切ではない

よくある失敗として、価格が高すぎたり安すぎたりと、適切ではないということが挙げられます。

0.1ETH程度の価格のコレクションをちらほら見かけますが、初めからそのような価格設定をしても売れる可能性は低いです。ブランディングもない状態でのこのような価格設定は、コレクションが高価に見えてしまい、多くのユーザーは購入する気になれません。

ブランディング戦略があって高い価格を設定しているのであればよいですが、一般的には、最初は0.001ETH〜0.01ETH程度に設定したほうがよいでしょう。

まずは、出品を成功させ、売れているコレクションとしての立場を確立させることが大切です。ある程度売れるようになったら価格設定を見直すようにしましょう。

二次流通に期待されていない

NFTコレクターの多くは、転売して利益を得ることができるNFTを入手することに重点を置いており、二次流通が見込めないNFTアートは売れる可能性が低いです。一方、二次流通での転売利益が見込めると判断されたNFTは、たとえ品質がそれほど高くなくても、大量に売れる傾向にあります。

二次流通を促進するためには、ロードマップにコレクション計画を示したり、ホルダー特典を付与したりするなどの工夫が必要です。

ユニーク性に欠けている

あなたのNFTアートが、「成功したプロジェクトの二番煎じ」である場合、売れる可能性は低くなります。NFTアートでは背景にあるコンセプトやアイデアが評価されるからです。

Cryptopunksというドット絵のコレクションは、NFTの盛り上がりの先駆け的な存在ですが、これと同じようなNFTアートをいくら作成してもそれに価値はほとんどありません。

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参照:Opensea「goblintown.wtf」

逆に、これまでの常識を覆すようなユニークなコレクションは大きく成長してきました。例えば、「goblintown.wtf」というNFTコレクティブでは、ゴブリンというアートの新規性や、Twitterでの発信はすべて「ゴブリン語」で行うなど、ユニーク性を大きくアピールしました。

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ゴブリン語でツイートする様子

その結果、2022年5月時点ではフロアプライスが0.1ETHでしたが、2022年7月には7.5ETHまで上昇し、70倍の値上がりを達成しています。

つまり、アイデアやコンセプトが評価の対象となるNFT市場では、「類似商品と差別化できる独自性のポイントを探すこと」が重要ということです。市場でのポジショニングは、利益を上げるための重要な要素といえます。

売り方に工夫がない

NFTコレクションを成功させるためには、「売り方」も非常に重要です。

例えば、1万個限定のフィギュアと10個限定のフィギュアがあった場合、数が少ないほうが「希少価値」が高いので、10個限定のほうを残しておきたいと思うでしょう。

NFTも同様で、数が少なければ少ないほど希少価値が高くなります。同じ10個のNFTを1個ずつ売るのと、一度に売るのでは見え方が大きく異なります。市場の需要に合わせて供給を調整しながらNFTを販売することで、継続的にNFTを販売することができるようになるのです。

まだ1枚も売れていない状態で10枚程度出品している場合は、まず1枚を売ることに集中したほうがよいでしょう。

市場が盛り上がっていない

当然のことですが、NFT市場が盛り上がっている時の方がお金がたくさん入ってくるため、自然とNFTアートは売れやすくなります。

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Openseaのアクティブユーザー推移

現在ほとんどのNFTアートの売買はOpenseaで行われていますが、Openseaのアクティブユーザー数や取引高を見ると、2022年4月から徐々に下落していることが分かります。

これは仮想通貨市場の価格が低迷していることに付随して、投資家の関心が徐々に低下していることが原因と言えます。

NFTアートを積極的に売り出すタイミングは、Openseaなどのマーケットプレイスでのアクティブユーザー数や取引高が増えている時を狙うのがポイントです。市場が低迷しているときはアートの作成を集中して行うなど、時間を有効活用しましょう。

将来性が感じられない

コレクションのクオリティや数、Twitterでの発信数などをみて、「やる気がない」と思われてしまうと、将来性がないと判断されて売れる可能性が低くなります。

続かないNFTアートはゴミになったも同然といわれています。定期的にコレクションやTwitterのプロフィールにしっかりとした紹介文を書いたり、頻繁に露出を行うなどして、積極的に存在感を示すことが重要です。

売れないNFTアートを売るためのポイント

ペルソナに合わせてチェーンを選択する

NFTアートをどのようなユーザーに売りたいのかを明確にして、販売するチェーンを選択することが重要です。

多くのクリエイターはPolygonかEthereumのチェーンで販売していますが、それぞれ以下のような違いがあります。

  • Polygon:アート購入時のガス代が安く、トランザクション処理が早い
  • Ethereum:市場規模が非常に大きく、通貨保有者が多い

Polygonは初心者向けなチェーンといえますが、後の二次流通のしやすさなどを考慮するとEthereumチェーンの方が良いということもあります。

自分のブランド力や、売りたいユーザーペルソナに合わせたチェーン選択を行いましょう。

Giveawayで認知度を高める

Giveawayとは、かんたんにいうとプレゼント企画のことです。自身のNFTアートを無料でプレゼントするキャンペーンのようなものを開催することで認知度を獲得することが、売れているNFTの中では主流となっています。

Giveaway企画では、RTやフォロー数を増やすことができるため、今後のツイートのインプレッション数も増加することが期待できます。Giveaway企画を行う際に活用できるテンプレートを用意しているのでぜひ活用してください。

かんたんなプロジェクト概要
【プロジェクト名】から〇体のGiveawayを実施します!🎁🎉
【応募条件】
①Follow
②Like & RT
【期間】
12/22 (◯) 23:59 迄
#NFT #Giveaway

NFTが1つでも売れたらアピールする

投資家は人気のあるもの、売れているものに投資したいと思うため、コレクションに人気感を持たせることも重要です。嘘をついたり誇大広告をするわけではなく、Openseaで自分のアートがお気に入りに追加されたときやオファーがあったとき、売れたときなどにSNSでアピールするだけで十分です。

投資家の間であなたのNFTアートへの関心を高めたいのであれば、積極的に宣伝し、注目されていることを示していきましょう。投資家は他の人がすでに投資しているものに投資したいと思うことが多いので、あなたの作品が多様な人々の間で人気があることを少しずつアピールすることが重要です。

トレンドに合わせたアートを作る

先述した内容にはなりますが、現在売れているNFTアートの特徴としては以下の点が挙げられます。

売れる傾向にあるNFTアートの特徴
  • ドット絵/ピクセルアート
  • かわいい女の子
  • シュールな動物の絵
  • SNSのプロフィール画像 (PFP) にしやすい/している人が多い
  • ジェネラティブコレクティブ
  • 保有することで特典がもらえる

NFTアートの販売を成功させたいのであれば、上記のような現在のトレンドに沿った作品を作るように心がけてみましょう。自分が作りたいものではなく、ユーザーが求めているものを提供することで、売り上げに繋がりやすくなります。

現在はSNSのプロフィールアイコン用のNFT (PFP) が人気なので、アイコンにしたときに映えるデザインなのが重要です。多くのユーザーにアイコンとして使用されているNFTアートは価格も上昇している傾向にあります。

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また、個人では時間がかかってしまうかもしれませんが、「Azuki」や「Moonbirds」などのような数千個のアートを販売するジェネラティブコレクティブアートも主流となっています。

コンセプトを決める

1点もののNFTでない限り、NFTアートのコンセプトは統一しておきしょう。コンセプトが統一されていないと、投資家が「集めたい」という気になりません。

例えば、かわいい女の子がコンセプトの「Love Addicted Girls」というコレクティブに、車や少年のアートが混じっていたら、統一感がありません。

NFTアートを売るためには、「1点もの」なのか「コレクティブ」なのかをはっきりと分かるように出品し、コンセプトと統一して世界観をしっかりと創り上げることが、NFTアートを売るための重要な要素となります。

限定感を演出する

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上記は韓国のアーティストDeekayが限定で100体のNFTを販売したものになります。このプロジェクトでは人気が高すぎて、NFTを買うための権利すら獲得できない人が多く出ました。

デジタルコンテンツに限らず、限定商品は非常に売れやすいです。特にNFTという唯一性のある市場だからこそ、限定感は非常に重要な項目の1つといえるでしょう。

購入特典があると尚良い

NFTアートを購入しただけで終わりではなく、その後の特典などを示せると売れる可能性が高まります。

例えば、「Moonbirds」のような大手NFTプロジェクトでは、保有者向けにアルファコミュニティと呼ばれる優良投資情報コミュニティへの参加券や、他PJのホワイトリスト抽選券などを特典としています。

特典は必ずしもある必要がありませんが、投資家がそういったユーティリティを意識していることは間違いありません。まずはかんたんなものから始めてみてください。

売れないNFTアートを売るための具体的行動例

初めてNFTアートが売れるまでの流れをインタビューしましたので、ご紹介します。

2021年4月にNFTアートを販売開始しました。TwitterアカウントはNFT用に新規で作成してスタートしたため、Twitterフォロワー増加のためのGiveaway企画を実施。参加者がほぼ0人でかなり萎えていました。

このままではヤバいと感じ、TwitterでのNFT宣伝枠を検索し、片っ端から宣伝を実行した結果、徐々にRTを稼げるようになり、2回目のGiveawayで300名近くフォロワー獲得できました。

ここで、Ethereumではガス代が高く、自分のアートのペルソナ的に合わないと感じ、polygon販売に変更し、脳死でドット絵を描いていたのを辞めてコンセプトを一新しました。

その後、第3回目のGiveaway企画を行い (当時フォロワー数400人)、市場の盛り上がりもかみ合って1000RTを突破。フォロワー数は1000人を超えました。

そして、ついに1つ目のNFTをお迎えしてくれる方が現れました。その後、クリエイター側だけではなく、コレクターとして様々なDiscordのNFTコミュニティに参加し、自分の作品の紹介する機会なども頂けた結果、1か月に3〜10枚のNFTを販売できるようになりました。

私の経験からNFTを売るために重要だと感じているのは「売るために積極的にアートを露出する」ことと「コレクター側の気持ちを理解する」ことです。無名のアーティストから認知を獲得するには多くの方の目に触れてもらうしかありません。

下記ツイートなどのNFT宣伝枠のように、日本のNFT業界を盛り上げるために様々な企画を行ってくれている方も大勢います。積極的に行動し、少しずつ認知度を高めていってください。

NFT宣伝枠の例

NFTが売れない人は人気コレクティブを参考にしよう

CryptoNinja NFT

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Crypto Ninja NFTは、インフルエンサーのイケハヤ氏と人気イラストレーターのRii2氏が手がけるNFTアートです。作品はすべて一点もので、「忍者」という統一したコンセプトがあります。

EXILEのメンディー氏が購入したことで話題となり、二次創作ができる楽しさもあって一躍有名になりました。

参考:関口メンディー(EXILE) CryptoNinja NFTを購入した理由を語る-落札価格21万円【単独取材】

NFT作品の売上は6,000万円を超え、日本のクリエイターの中では大きな成功を収めたといえるでしょう。

VeryLongAnimals

Very long animalsとは、2022年2月から販売が開始された国内産のNFTコレクションです。

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上の画像にあるように、NFTは様々な動物を縦長に描いたイラストで、その可愛らしさからTwitterで大きな話題となりました。

Very long animalsの作者はAkimuneKawa氏で、シリコンバレーに住んでいた時に暇つぶしに描いたイラストがきっかけでプロジェクトが始まったようです。

そのかわいらしいデザインからTwitterのアイコンにも多く採用されており、コミュニティでオフ会を開催するなど、NFTホルダー同士の強い連帯感が特徴的なプロジェクトです。

Love Addicted Girls

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Love Addicted Girls NFTコレクションは、Soudan NFTコミュニティが多くの日本のクリエイターと協力して作成したものです。日本発のNFTをグローバルマーケットに展開することを目的としています。

取り扱っているNFTはいわゆる萌え系、アニメ系という感じのもの。基本コンセプトは、日本のオタク文化を世界に広げ、アニメ、イラスト、ゲーム業界など、日本のクリエイターが活躍できる場を作ることです。

ファウンダーのHayatti氏は、他にも数々のNFTプロジェクトに携わっている非常に著名な方なので、フォローしておくと何か学びがあるかもしれません。

NFTアートが売れない問題点まとめ

今回は、NFTアートが売れない理由を説明し、売上向上のためのヒントを紹介しました。NFTはまだ一部の仮想通貨投資家が参加していることがほとんどですが、今後より多くの一般人を巻き込んで、ますます人気が高まっていくものと思われます。

本記事を参考に、根気よく取り組めば、NFTアートを販売し、成功するデジタルアーティストの仲間入りができるはずです。

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執筆・編集者

Ruiseiのアバター Ruisei 運営者

暗号資産(仮想通貨)投資に2017年始めから参入。
日本最大級のイーサリアム・コミュニティ「Ethereum Japan」にて、分散化の伝播「Spreading Decentralization」を掲げ、ミートアップの開催するなどの活動を行っていました。日々暗号資産(仮想通貨)についてのリサーチと発信を行っています。
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